電力自由化 乗り換えによって料金が高くなるケース(5)
- Michiko Ozawa
- 2016年2月27日
- 読了時間: 2分
電力自由化というと 「電気料金が安くなるんだ!」と 思う人が多いでしょう。
しかし、 これまでは電気料金が高くなりすぎないように 国が料金の大幅な値上がりを 規制する働きがありました。
でも、自由化後はこうした規制がなくなるので、 契約している電力会社によっては、 天候や災害、燃料費の高騰などを反映して、 随時値上げすることもあるでしょう。
天候とか災害とかは仕方ないけど、 基本的には料金は下がるの?
という質問に対しては・・・
いくつかの条件下では 電力会社を変更すると 逆に電気料金が今までより 「高く」なってしまう可能性があります。
<高くなるケース1> 消費電力が少ない世帯
一人暮らしなど、電気を使う量が少ない家庭では、 乗り換えで料金が上がってしまうケースがあります。
現在の料金水準では、 消費電力が少ない家庭への電力供給は 「赤字」だと言われています。
なぜなら東電や関電といった地域の電力会社は、 こうした消費量の少ない、 いわゆる「儲からないお客さん」にも、 使いやすい値段で電気を供給する 「責任」を背負うのと引き換えに、 電力事業の地域独占を許されてきました。
今後も引き続き、こうした「責任」が 地域電力に残される見通しなので、 電気消費量の少ない人は 無理に乗り換えない方がよさそうですね。
しかし、一人暮らしの人でも安くなる 電力会社もあるので、 一度見積もりをとってみるといいでしょう。
<ケース2> オール電化の家庭
オール電化の家庭の地域電力会社の料金プランは、 通常のプランよりも5~10%程度安く設定されています。
例えば東京電力の「電化上手」は 深夜23時~翌朝7時の電気料金が 通常より4割以上安くなっているます。
新電力の多くは、オール電化の場合、 平均で5%程度の割引率です。
例えば、東京電力のオール電化プランで 月に15000円支払っていた家庭は ENEOS電気にすると20000円になるという 計算が出ています。
つまり、乗り換えをすると、 高くなる可能性が高いので、 オール電化のご家庭は注意してくださいね。
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